水戸市中丸町 棟瓦修繕完工! 足場も撤去完了
- 大内 涼
- 施工途中紹介
前回のブログでは様々な瓦の用途や種類、その瓦に応じた施工を紹介しました。
今回のブログでは鬼瓦を設置して足場を撤去した最終工程まで掲載します。
隅棟の先端に鬼瓦を設置します。
設置をする際には銅線と緊縛して落下しないように設置します。
緊縛をしたら瓦用のコーキングを用いてヘラを使って仕上げます。
鬼瓦とは?
日本の伝統的な瓦屋根において、棟の先端(両端)に取り付けられる特殊な瓦のことです。
その名の通り、かつては鬼の面が施されたものが多かったため、
この名称が定着しました。
しかし、現在では鬼の顔以外にも様々なデザインのものが「鬼瓦」として用いられています。
鬼瓦には、主に以下の3つの重要な役割があります。
・ 雨仕舞い(止水)
これが鬼瓦の最も実用的な役割です。
棟の内部は、のし瓦や冠瓦、葺き土(または南蛮漆喰)で構成されていますが、
その両端は外部に露出しています。
鬼瓦は、この棟の切り口部分をしっかりと塞ぎ、
雨水が内部に浸入するのを防ぐ「蓋」の役割を果たします。
これにより、雨漏りを防ぎ、棟の構造材や下地の劣化を防ぎます。
・ 魔除け・厄除け(呪術的意味合い)
古くから、鬼瓦には「魔除け」や「厄除け」の意味が込められてきました。
怖い形相の鬼を屋根に置くことで、悪霊や災厄が家に近づくのを防ぎ、
家やそこに住む人々を守ると信じられてきました。
これは、鬼という存在が、単なる悪者ではなく、
時に守護神的な役割も担うという日本の信仰に基づいています。
鬼の顔ではないデザイン(水、雲、波、七福神、家紋など)の鬼瓦も、
同様に縁起物として災いを払う願いが込められています。
・ 装飾・美観
鬼瓦は、屋根全体の重要なアクセントとなり、建物の風格を高める役割も果たします。
特に、神社仏閣や歴史的な建造物では、精巧で芸術的な鬼瓦が用いられ、
その建物の象徴的な存在となっています。
現代の一般住宅でも、シンプルなデザインのものから、
個性的なものまで、様々な鬼瓦が屋根を彩ります。
瓦一枚一枚全てに役割があるように我々人間も役割があるのでしょうね・・・笑
私にある役割は施工も行い、営業も行い、ブログも書く!これが私の役割といったところでしょうか笑
閑話休題
隅棟を仕上げたら、ラスボスの大棟の施工を開始します。
あいにく大棟の施工中は代理人(大内)が別の現場で出払ってしまい、
戻った頃には完工していました・・・。
今回の工事を簡単にまとめると、
隅棟4ヶ所、大棟1ヶ所の計5ヶ所の修繕工事となりました。
新築当時は南蛮漆喰も使用せず、葺き土で施工されていた業者もたくさんおりました。
(金額面も比較すると葺き土の方が安いのでケースバイケースなところはありますが)
今回は南蛮漆喰を使用したので以前より棟の強度が上がっていると断言できます。
普段見えないところだからこそ頑丈に施工することが日本人の美徳でしょうか。
最後に足場を撤去して完工です。
お家の構造上ポリカーボネートの板を一時撤去しないといけないところがあり、
大きな穴が空いていたので新しいポリカーボネートの板に交換しました。
手前の2枚が新しいポリカーボネートの板です。
以上で水戸市中丸町の棟瓦修繕工事は完了しました。
工事途中に雨の日が何日かあったので予定よりはその分遅れてしまいましたが、
大きな遅れもなく許容範囲で完工することができて、
お客様も大変ご満足いただけました。
梅雨時期ですので雨漏り被害などに遭っている方もいらっしゃいますと思いますので、
雨漏りの被害は放置すればするほど家財が濡れて金額も上がってしまうのでスピード感が大事です。
なんだか怪しいな?これ本当に雨漏りかな?このくらいの程度でも構いませんので、
お気軽にお問い合わせください。